「チベット万歳」「ダライラマ万歳」…2、3時間で暴動拡大 3月15日20時34分配信 産経新聞  英誌エコノミストは、14日に中国チベット自治区ラサで起きた騒乱の様子を目撃した同誌記者の記事をインターネットサイトに掲載した。海外メディアとして唯一、許可を得て現場入りしていたという。  チベットの市民は、漢民族が営む多数の小さな商店にコンクリートの塊を投げつけていた。通りでは自転車に乗った少年やタクシー、バスも狙われ、彼らはすぐにこの一角から逃げ出した。  チベットの伝統的な刀剣を持った若者のグループや、女性や子供を含む数十人規模の群衆が商店のシャッターを壊して店内に乱入、肉や衣類などを持ち出して通りに積み上げ、火を放った。  わずか2、3時間のうちに街のあちこちから火の手が上がった。「チベット万歳」「ダライラマ万歳」。デモ参加者の一部がこうしたスローガンを叫ぶ。ある集団は目抜き通りの真ん中で中国の国旗を踏みつけた。  民族の恨みが噴出したようだ。ラサの経済の主力は観光業で、この数年はブームになっていた。観光客は主に漢民族で、中国の他の地域から移住した人々も旅行業などを営んでいる。  騒乱を歓迎する人々がいる半面、標的になるのを恐れる人もいた。寺院で1人の僧侶と(記者が)話していたとき、少年が飛び込んできてかくまってくれるよう頼み、僧侶は手助けした。  治安部隊に、僧侶が殺されたり拘束されたりした−といううわさが、暴動を激化させた。  騒乱の間、盾にヘルメット姿の治安警察官数人がラサ中心部のジョカン寺(大昭寺)の前をパトロールするなどしていたが、事態を静観していた。夕刻、消防車が通りに出て消火作業を行った。  しかし、車両の上に自動小銃を据え付けた警察車両は街中に展開されなかった。ときどき爆発音を耳にしたが、発射音か何かが爆発した音かは判断できなかった。  テレビでは夜の間、暴動の背後に「ダライラマ一派」がいる−と非難する政府声明を、チベット語と中国語で代わるがわる流していた。
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